ストレリチア秘話No.1176 質問「優秀花と名花とは違うんですか 差は何ですか?」

 私は今まで何気なく、この両方の言葉を使ってきましたので、ここで、その使い分けを説明しようと思い立ちました。

 私の栽培場にはストレリチアの優秀花が数多く並んでいます。目を凝らせば名花と呼べるものも、いくつかあります。そのどれでも、何処が、どう違うのですか、と聞かれれば答えられます。ところが名花だけはキリがありません。いくら説明しても、もどかしい気分が残ってしまうのです。つまり、言葉だけでは表現しきれない「情感」があって、訴えかけてくる何かを感じさせられてしまいます。勿論。数字で表わすことなどできません。

このような雰囲気を感じさせてくれる花を名花として扱っているのです。こんな調子ですから、だれでも馬が合うわけではありません。持ち帰る人は一年に一人か二人しかいません。三人まではいなかったでしょう。たいていの人は性分が合わずに終わってしまいます。優秀品種の入手は楽ですが、名品は敷居が高いらしいのです。

 こうなると、もう、趣味の極致ともいえるようなレベルです。だからといって一般の美術品のように手の届かないような価格ではありません。気分だけが高度なのです。私はストレリチアの価格は欲しい人の手の届く程度を規準としていますから無理なことではないと思っています。そこで「何だか、お芝居をやっているみたいだ」とクスリと微笑むのです。