ストレリチア秘話No.1179 ストレリチアを相手にする恐ろしさ?

 この話はストレリチアには何の責任もありません。人の側に起きることだからです。私の所へ時々、20年も、30年も前のお客さんから話があります。そこで、その時のストレリチアが、今も順調に働いていることを聞いて、ほっととした気分になるのです。

 「いい品を手にいれて良かったですね。だから、今も続いているのですよ」と私も、一緒にに喜びます。

 でも、それだけに終わらないのです。いろいろ話している内に現代のストレレチアとのズレが出てくるからです。当たり前のことでしょうけれども。どんなに長い時間が過ぎてもストレリチアそのものには変化はありません。しかし、人間社会の方は、年々、進歩しているのです。それが変化しないストレリチアを相手にしていると、人も、そのペースに巻き込まれて停まってしまうのです。これがストレリチアを相手にする恐ろしさなのです。私が知るかぎり、これに対抗出来る人は非常に少ないように思えます。悪くいえば、死なばもろとも、一心同体とでもいえましょうか、とにかく、進歩が停まってしまう人が多いのです。

 人が、こうなるのをストレリチアが望んでいるとは思えません。私が思うには、これは寿命の長さの差に原因があるのではないか、ということです。寿命千年の植物に、百年も生きられない人間が同じペースで進めばズレが起きるのは当然です。つまり、私たちはストレリチアのペースに巻き込まれてはならないのです。何しろ相手は私たちより 10倍も長生きのペースなのです。それと同じでいいわけがないでしょう。わたしたちの方がストレリチアよりも10倍速く走って、やっと同列になれるのです。ところが、これは意外と難しく、つい、流されてしまうのです。

 これがストレリチア栽培の焦点なのではないでしょうか。では、どうしたらよいか、最後の結論は、ハッキリと出せずじまいですが、これは、追々に迫ろうと思っています。なにしろ、重大問題なのですから。