ストレリチア レギーネでは、オレンジ系は、葉幅も広く、ゴツゴツとした感じで大きく、たくましい感じの株が多い。これに対し、黄色系は、葉幅もやや細く、全体にスマートで、しなやかな感じを受けます。ジャンセアやパービフォリアも同様なもので、やはり、黄色系は、やや、力強さの点では、弱そうな印象を受けます。だから、ストレリチアの姿を表現するのに、どれを代表にするかによって、差が出てしまうのです。
一莢から採れる種子の数も原種では多く、60粒も採れた記述もありますが、交配代数の進んだ系統や特殊な品種では少なく、わずか四~五粒しか入っていないのも珍しくありません。このような所を見るとストレリチアは、次第に自然から遠ざかり、野生味を失いつつあるのではないかと心配になってきます。私たちが望む形質を追求していると、この方向に進むのは仕方ないことでしょうか。
私が作出した特別に花立ちの良い系統は、自然の自生地へ戻したら、生きてはいけないでしょう。あまりにも消耗が激しいのに、それを回復させるだけの雨量がないのです。ストレリチア第二のふるさと日本は、原種ばかりの南アフリカと違って、優秀な改良品種が中心の華やかさが特徴となるでしょう。それには、原種の力強さが低下するのはやむを得ないことかもしれません。でしたら、それに見合った栽培をしていけば良いのです。
「第二のふるさとに相応しい品種と栽培」これが私たちの使命と思っています。