次に取り上げるのは「超高級品の価格」です。実際に関わる人は多くありませんが、関心だけは誰でも持っている事柄です。まず、このエリートの生まれてくる過程を見てみましょう。それはスポーツによく似ています。甲子園の高校野球が良い例です。県大会では予選から始まり、準、準決勝、準決勝、決勝、代表の決定となり、その後、甲子園で同じ繰り返しをして最後に優勝校が決まります。この間に、どれほどのチームがふるい落とされていくことでしょう。だからこそ優勝校の栄誉が讃えられるのです。
ストレリチアも同じです。1株のチャンピオンが生まれる背後には、無数とも言える敗者が存在しているのです。それまでに掛った経費はチャンピオンの肩に掛ってくるのは当然のことと言えましょう。これが優秀品種が高価になる基本的な原因です。これですんでくれれば問題はありません。素朴な現実のことですから誰でも納得してくれます。しかし、ことは、これで済まなくなるのが、この世の中なのです。
優秀品種は、その価値だけが尊重されるだけではありません。その優秀な遺伝子を子供に受け継がせ、数を増やす親株としての役割を果たすことも期待されることが多いのです。これが価格に上乗せされてくるのですが、子供たちが生まれてくるであろうことを見越してのことです。つまり、親株としての価格です。ここでは働きに対して価格ですから、いいようにも見えますが、殖やすことをしない人にとっては迷惑なことです。
まだ、あります。最後は、思惑を持って値をつり上げることも起きることがあります。これは動機が不純ですから、困ったことといえましょう。
それにしても現在のストレリチアは静かな、安定した状況にありますから、多少の失敗はあったとしても、たいした被害は起きないと思っています。心しなければならないのは、人気上昇してきた場合、熱狂の渦に巻き込まれることです。「ご用心、ご用心」