ストレリチア秘話No.174 ストレリチア栽培の効率化の悩み

 私の所では、ストレリチアの増殖ばかりをしているわけではありません。廃棄処分も同時にやっています。時々、捨てた、思っていたのに根付いてしまって生きていたのを発見することも珍しくありません。苦笑いしてしまいます。

 捨てられたストレリチアを見た人が拾っていいかどうかを尋ねます。私は、

「タダだからといって持って行くのはやめてください。私は、良くないストレリチアをこの世の中に広めたくないのです。これがストレリチアだ!と胸を張れるものだけに生きてもらいたいのです」

と断っています。私たち、日本の国土は狭いのです。出来る限り無駄なく使わなければなりません。趣味の栽培家も同じです。「置き場所が満員になってしまったので、欲しい株があっても収容出来ません」これも、よく聞く言葉です。

「古くて気に入らないものと入れ替えればいいじゃないですか」

 私から見ると当然のことと答えるのですが、愛着があるのでしょう、なかなか踏み切れない人が多いようです。しかし、手持ちのストレリチアの水準を上げるには、内容の入れ替え、整理は避けられません。これも土地の狭さゆえの悩みです。

 私の所は、整理を思い切りよくやらなければならない宿命を背負っています。世間では、

 まだ、立派に通用すると思うものの、我が家の水準に達しないものは涙を飲んで捨てることも珍しくありません。時には、やり過ぎて、後になって「しまった」と思うこともしばしばありますが、「そんなこと、言ってられない」と先へ進みます。