ストレリチア秘話No.223 ストレリチアの害虫

 ストレリチアの害虫は数多くあり、それぞれが皆、困りものです。自生地では天敵もいることでしょうから、発生も、程ほどに抑えられるでしょうが、日本のような外国へ移住したのでは、今まで経験のなかった新しい害虫に出会うことになります。物の移動が激しいことで、海外からの害虫の侵入を防ぐことが出来ません。ストレリチアの進化の途中では、想定外の事が起きる事に対して対処の手立てを持っていないのです。

 一番困るのはカイガラ虫で数種類はいます。 天敵はいないようですから、 発生すると殖え放題となってしまいます。繁殖期の親には羽根があって移動します。殺虫剤で殺す事は出来ますが、卵には利きませんから、やがて、また殖えてしまいます。幼虫は足があって動き回りますが、住みかを見つけると、吸い付いて足を失います。ですから、指で書き落とされると、這い上がってくることが出来ません。

 葉の裏にミノ虫がつくこともあります。地味な色で目立ちません。葉に穴を明けられて初めて気がつくことが多いようです。数は少ないので、引っ張ってつぶせば済みます。花にアブラムシがつくこともありますが、 殺虫剤で簡単に駆除出来ますし、指でつぶしてもいいでしょう。害虫を完全に駆除することは出来ません。自分の所だけを処置しても周りにはいくらでもいますから、直ぐに侵入されてしまうのです。いやでも共生しなければならず、せいぜい、 大発生を押さえる事ぐらいしか出来ません。