ストレリチアの自生地めぐりの中で、種子がこぼれ落ちて育った苗を見つけたのは3カ所だけでした。それも1年生の小さな苗だけで、育った中株を見たことはありませんでした。
ストレリチアは自分自身が何百年も千年も生きるので、子孫を多く増やそうとしないのかもしれません。それだけに人工的に発芽させるのは簡単なことではないのです。つまり、発芽率が非常に悪い、ともいえます。
自生地では降水量が少ないので少々の雨が降ったからといって、発芽を開始しても、後続の雨がなければ生きていかれません。では、十分な雨が降ることを種子はどうやってしるのでしょうか?
それは、あっと驚く仕組みです。種子の表面には発芽抑制物質が覆っていて、発芽しないように抑えています。その後、十分な雨が降って、この物質が洗い流されて、やっと、発芽する態勢となるのです。まだ、。あります。種子は休眠していますから、目を覚まさせてやらなければなりません。これには薬剤の厄介になる専門的なことがらになりますので省略します。