これは主にストレリチアを庭園に植える人に有益で、しかも、心すべきことでもあります。私の目指すのは、ストレリチアの本性、本質を探り、それを栽培に生かすことです。それには、自生地でのストレリチアの生き方に大きなヒントが隠されている、と思っています。
イースト ロンドンで数カ所、また、東部のウムフォオロジーでも、繁った林の中のストレリチア出会ったことがありました。数も少なく、花も見えず、幸せそうにはみえませんでした。なぜ、こうなったかは正確には分かりません。典型的な自生地は、周囲には十分な空間のある疎林なのです。それなのに、この有様とは?最初のころは、十分な空間があったのに、後から他の植物が侵入してきたのか、それとも、混み合っているのを承知でストレリチアが侵入したのか、わかりません。ストレリチアは、周りの植物とは十分な距離を開けて育つことを望みます。それで初めて自分らしさを発揮できるのです。
鉢植えの場合は、初めから独立していますし、また、移動自由ですから、環境は変えられます。しかし、地植えでは、ストレリチアそうはいきません。簡単には動かせないからです。他の植物と混み合った状態で植えられたストレリチアの可愛そうな姿を見たことがあります。日本の狭い土地事情にもよることでしょう。
他の植物とは十分な距離をおいて植えられてこそ、ストレリチア、本来の姿を見ることが出来るのです。