ストレリチア秘話No.537 ストレリチア 黄色種の出現以前と以後
私にはストレリチアの現況が二つに別れているように見えます。これは分類には違いないでしょうが、そんな学術上の意味ではなく、ただの印象に過ぎません。 ストレリチアの黄色種が世に現われ、広まり始めた頃は、まだ珍しい少数派だ...
私にはストレリチアの現況が二つに別れているように見えます。これは分類には違いないでしょうが、そんな学術上の意味ではなく、ただの印象に過ぎません。 ストレリチアの黄色種が世に現われ、広まり始めた頃は、まだ珍しい少数派だ...
私の仕事は今までになかった、新しい性能のストレリチアを生み出すことにあります。その私が、原種のストレリチア(優良系でなければなりません)が好きで、敬意まで抱いているのは逆説的なことのように見えます。ところが、そうではな...
No.529でストレリチアとサンバードとの関係を見てきました。ストレリチアがサンバードに授粉のために来てもらうにあたっては、蜜を用意し、花を魅力的に整えています。これを一方から見れば、花が鳥を家畜化しているといえますが...
ストレリチアは見た目と本性が少々、違うように思えます。一見した限りでは、カチカチの硬い体で温帯の柔らかい風土には異国情緒を感じさせ、性質も、鈍感、鈍重で頑固です。 でも、それでいながら、故郷を離れて異国へ来ても、立派...
前の章に続いて原種と交配種の違いを見てみましょう。 人が、つい、ストレリチアを自家受粉で種子をつけてしまったのは、稲のように自家受粉の植物を思い浮かべた結果で何の不都合も感じなかったからでしょう。一方には、野菜のよう...
前に我が日本がストレリチアのトップレベルにあると述べましたが、それには、少々、解説が必要です。質が高いのは、トップクラスのオレンジ プリンスの切り花だけで、一般に出回っているストレリチアのレベルは、原産国、南アフリカに...
「ストレリチア秘語 500号」を記念して、ストレリチアの基本的な事柄を取り上げてみたいと思います。 「生物は、独立した存在ではなく、その生まれ、育った環境に大きな影響を受けている。いや、環境とは切り離せない、環境、その...
以前の章にて、改良の進んだストレリチアの品種は、原生だった自生地へ戻したら生きてゆけないだろうと述べました。 この章は、その続きです。私たちは、石器時代から、早くも植物を自分たちに都合のいいように手を加え始めました。種...
農作物には倍数体が使われているものが数多くあります。4倍体で大柄になるので喜ばれている野菜、3倍体で子を付けない点が利点となったバナナやスイカ等、数え上げれば沢山あります。普通の植物は父、母から、それぞれ、1ゲノムずつ...
また、前章の続きです。出来の悪い人工種よりは原種の方がまだ、ましだ、と述べましたが、やはり、説明が必要のようです。実は、これ、底辺レベルの話であって、理想的なストレリチアを求める人に向けたことではありません。 原生の...