ストレリチア秘話No.651 ストレリチアの世界も常識が常識でなくなってきています。

 ストレリチアの語り人ととして、どうしても伝えなければならない事態が起きています。

 それは、ここのところ書いている「秘話」には、今まで変わることはないと思われていた常識が次々に変更を迫られていることです。これは大変なことなのです。

 これまでスチレリチアの栽培を始めるに当っては、今までに積み上げられた知識を身につけることが必要とされてきました。それが困ったことに、これからは変更しなければならないとされることが次々に起きてきていることです。これを引き起こしている原因は今のところ二つあります。

 その第一は新しい品種の登場です。今までの品種では考えられなかった事が次々に現われてきています。例を挙げればいくらでもありますが、その一つ、「花立ちが良すぎて困る」なんて、今までに品種にあったでしょうか。黄色のジャンセアが登場するなんて考えもしなかったことです。極端なことまで言えば、これからは人々が望む美しいストレリチアの花で、なければ要らない、などといわれる時代まで来るかもしれないのです。

 第二は時代の変化です。今までは、そうあってくれれば良いな、と思っても時代の条件が許してくれなかったことが、簡単に実現できてしまう時代がすぐにやってくるのです。やや寒いのでストレリチアを地植えするなんて考えることなど出来なかったのに、住宅事情の変化で今までの常識が通じなくなったこともあります。

 こうなってくると、今のところは常識だけど、いつ、また、変更しなければならなくなるか分らないかもしれないのです。こういう気を使わなければならない時代にストレリチアと付き合うには、どうしたらよいでしょうか、ストレリチアの語り人の役割は重大になってきていることを感じています。