ストレリチア秘話No624 ストレリチアの隆盛にはストレリチア矮性種の活躍が望まれる

ストレリチアが花として大勢の人に喜ばれ発展していくためには、どうしても必要な条件があります。それは植物として生育出来る環境条件がなければならないことです。

 ストレリチの弱点は栽培上の最低温度が0度までであることですが、世界中の住宅事情の進展が、この条件を満たす方向に向かっているようです。近頃、我が国でも、太平洋岸の住宅地でストレリチアを庭へ地植えする動きが出てきています。やってみると、意外と成功例が多いことが分かってきたのです、

 鉢植えの場合はベランダに置けば、少々、寒い地域でも耐えられます。開花株だけを室内へ取り込めば、楽に冬越しが出来るのです。このような栽培が多くなってくると、それに見合った系統が望まれてきます。せまい場所では小柄な矮性種が喜ばれるのです。

 品種改良が進まなかった時代は、ストレリチアの殆どは大柄だったのですが改良が進んでみると、意外に矮性の株があることが分ってきたのです。私の栽培場のゴールドクレストは選抜された後、優品種の★★★星以上が植えられていたのですが、現在、改めて調べてみると、矮性種が2割近くもあったのです。切り花として扱っていたころは、大して役にも立たなかった矮性種が最近になって有望視されてきたのです。ものの評価が時代と共に変化することに改めて驚いています。矮性種も地植えの時は草丈が120mでも、鉢植えにすれば70cm前後と小さくなり、手頃な大きさとなるでしょう。但し、地植えのストレリチアは掘り上げて鉢植えににすると回復に2年は掛かります。今、植えているストレリチアは、その内、正式名称として「ストレリチアレギーネゴールドクレスト★★★★系」と表現されることになるでしょう。これらがストレリチアの発展に大きく活躍することを期待しています。