ストレリチア秘話No.534 ストレリチアの体型<草型>を楽しむ。

 ストレリチアには各種の変異があります。その中の一つが体型の違いです。勿論、どれが良くて、どれが悪いのではなく、個性の差です。

1, 長身、或いはスラリ型

 代表はレギーネではマンデラス ゴールドで、バーヴィフォリアではセットラーズパークです。全体に細身で、日光が弱いとヒョロリとなりやすく、強光線にあたると締まって本来の姿を現します。株が密生してくると、堂々たる姿となり、このタイプを好む人たちが大勢います。葉も、やや、長めですが、目立つほどではありません。地植えでは高性であっても、鉢植えでは締まった姿となります。

 この体質は花にも現われ、苞は長く、大きくなりますが、その分、先端は、やや、細くなります。

2,ずんぐり、ガッチリ型

 筋肉質のスポーツマンを思わせる、締まった、丈夫なタイプで強風にもビクともしない姿をしています。このタイプは数も多く、一般的でストレリチアの代表ともいえましよう。優秀品種は、大抵、これに入ります。

 花も、栄養が充実してくると、苞が丸く太り、数多くの花弁を産みます。

3, コビト型、矮性種

 基準が決められているわけではありませんが、大体の所、地上部が50~70cm以下であれば、これに入れられるでしょう。体が小さいために持っている養分が少なく、花を咲かせるのに年数が掛かります。中には非常に花立ちの悪いものもあるので入手にあたっては要注意です。特別の趣味家に好まれます。

4, 湾曲型

葉柄が曲がって垂れ下がるタイプです。強光線下では少し矯正されますが、基本的には、「触らぬ神に祟りなし」で、こんな系統には手を触れないのが無難です。葉の形のよくないのも敬遠したほうが無難です、直そう、なんて考えるのは間違いです。これは生まれつきなんですから。

 全体を通じて言えるのは、大きく分けて二つ。一は直立型、二は斜め型。勿論、直立型が、いいに決まっています。