ストレリチア栽培で最も多い失敗は冬の寒さで凍らせてしまうことです。しかも、意外なことに寒さがくるのが分っていながら手当が遅れてしまう事が多いようです。
初冬の11月から12月へかけて多く発生します。そろそろ寒さがやってくるなと思いながらも手当が遅れて気がついた時には、すでに被害を受けた後になってしまっているのです。私たちに人生には様々なことが待ち受けていますから、予定通り行動できないこともしばしばです。だからといっても生物を相手にする限り待たせることは出来ません。そのしわ寄せがストレリチアにくると被害が生じてしまうことになります。
或いは、自分の寒さに対する感覚が優先して、ストレリチアへの思いやりが遅れてしまったということもあるでしょう。原因はこのずれにあるようです。
また、こんなことも起きます。真冬、室内に取り込んでおいたストレリチアを見て、ある晴れた朝、たまには日に当ててやろうと庭先に出したまでは良かったのですが、夕方に取り込むの忘れて凍らせてしまったという失敗もあります。理想を追いかけるのはいいことには違いありませんが、それは最後まで仕上げた結果であって、途中で止めれば思わぬ失敗になってしまいます。その場の思いつきも悪いことではありませんが、やり通さないと意味がありません
ストレリチアはキメ細かい面倒に反応するほど敏感な植物ではありません。最低限の必要条件で満足出来るのです。ただし、この最低が守られないことには後の保証がありません。
