南アフリカ 東ケープ州イーストロンドン一帯はストレリチアレギーネ自生の中心地ですから各所に分散して存在しています。それでも、数が多く、賑やかな場所もあれば、わずか数株しかなく、ここでは不満ではないかと思われる場所も少なくありません。
ストレリチアばかりではなく、どんな生物でも、完全に満足な状態で生きられるわけではありませんから、これも仕方ないことです。山中で、自分より背の高い木の近くで日当たりにも恵まれず、やっとで生きているのがあるかと思えば、海岸の砂丘上で日当たり、通風には恵まれながらも、少ない水に耐えているのもあります。すべてのストレリチアが理想的な自生地で生きているわけではありません。中にはジャンセアのように生まれた土地を離れて移住し、そこを適地に定めたものもあります。
それでもストレリチアは適応の中が広いので、こんなところにも、と思う場所にも生きていて感心させられる事も少なくありません。自生地を訪ねるのは、その植物の生き方を教えてもらいに行くようなものです。
