このテーマには納得出来ない人が多いかもしれません。この謎を解いてみせましょう。私は前に、ストレリチアと人の相性で、「せっかち屋の方が向いている」と奇妙なことを述べました。今回は、その延長です。
私の栽培場では今、約70本の2年生実生苗、草丈10センチが生育中で、毎日のように、その生育ぶりを眺めに行っています。大株よりは変化があって面白いからです。とはいえ、大株の方は真夏で1日5mmも育つのに、小苗の方は力がないために2,3mしか伸びません。それなのに変化が大きいと感じるのは、全体の体が小さいので割合としては大きいからです。大株では、葉の出る枚数は年間、3~4枚ですが、小苗では1枚が小さく、短いので6枚以上出ます。ストレリチアは幼少期ほど変化が大きいのです。
せっかち屋は、次々に変化がなければ、がまん出来ません。そこで、自分の興味を満足させてくれることを探し回るのです。私の栽培場には、各種の系統、早咲き、遅咲き、矮性種と、様々なストレリチアが並んでいて賑やかです。こうなれば、毎日、どれかに変化が起きますから、飽きることはありません。
頑固で融通の利かない古いストレリチアが一株。これを後生大事に持っている、こんな味気ない栽培だったら、せっかち屋の私では満足できません。