ストレリチア秘話No.381 ストレリチアと降雨 土砂降りが好きなストレリチア

 雨の降り方には二種類あります。しとしとと静かに降り続く日本に多い降り方と、バケツを振りまいたような土砂降りです。我が国では、この両方の降り方が同居しています。静かな雨は詩的情緒があって好まれますが、豪雨は水害を起こすので困りものです。

 ストレリチアの自生地は、乾燥地帯の常で、雨は一過性のどしゃぶりです。シトシトと降る小ぬか雨などはありません。一時に大量に降っても、普段は水害にまで発展しないのは、緩い傾斜地だからでしょう。土が洗い流される状況にまでは至りません。このために、ストレリチアは土砂降りに適した習性になったのでしょう。シトシト降り続く雨は嫌います。花弁に水がしみこんで「シミ」が出来てしまうのです。秋の終わりから冬へかけて雨が降り続くと起きる被害です。ストレリチアの故郷では、こんな気象状況になることはありませんから対策が身についていないのです。また、根の張り方からいっても、大量の水のほうが楽に行き渡ることもあります。

 雨の降り方については人の力ではどうしようもありませんから、せめて、対策を考えるしか有りません。