ストレリチア秘話No.388 「ストレリチア秘話」が長続きする原因は?

この「ストレリチア秘話」も、とうとう、400号に近づいてきました。こんなに長く続くとは自分でも思っていませんでした。初めの頃は100号ぐらいで、ネタがなくなってしまうだろうと思っていたのです。おや、変だな、と気づいたのは 200号辺りで、300号になると、「これは、案外、長続きするかもしれないな」と思い始めましたが、現在の心境では500号までは持たないだろうと思っています

 それにしても、今、これを書いているのは、実際にはインターネットでは150号までしか載っていない時期なのです。つまり、手回し良く、原稿を早めに書いているのです。決して締め切りに追われて書いているのではありません。これは性分なんです。追われてやる仕事の苦しみは味わいたくないし、また、それでは、いい仕事にならないと思っているからです。

 それにしても、どういうわけで、こうも次々と書けるものなのでしょうか。その種明かしをしましょう。ことを純粋にストレリチアだけに限れば、たしかに 100号ぐらいで種は尽きてしまうでしょう。これだけ長く続くのは、ストレリチアを他の分野から眺めて、いままで気づかなかったストレリチアの姿を浮き彫りにしようとしているからなのです。ストレリチア本来の姿を知ろうとするなら、ストレリチアだけを見ているだけでは不十分なのです。全然、違う角度からなら、いままで考えもしなかったストレリチアの別な面が見えてくるかもしれないからです。そこで私は、いままで関わった花々と比較することを始めました。

 その内、花という近い存在でなくても、あらゆる分野(といっても、自分の経験した)から眺める事も加えました。これで一気にふくらんだのです。

 ものごとは、そのものだけに関わっていては、全体の姿は見えないのではないでしょうか。

 趣味の世界でも、自分を無にしてストレリチアに同化するのが良いというわけではないでしょう。自分の今までの経験や知識、技術を生かして、その人なりのストレリチアを築き上げるのが、本来の趣味の在るべき姿なのではないでしょうか。