ストレリチア秘話No.729 どんな系統の品種を手にするかでその種の印象が決まります

 或る人から話で、「私はジャンセアが嫌いです。あんな花立ちの悪いストレリチアはご免です」この印象は不思議ではありません。私の栽培場でも数割のジャンセアが、これは使い物にならない、と捨てられたのですから、運悪く、そのような株を手に入れたしまったのでしょう。

 でも間違いは、それをもってジャンセアのすべてと決定してしまったところにあります。

 確かに花立ちのよくないジャンセアはあります。でも、自生地では、そんなひどいものにはお目にかかりません。原種だって自然交配の実生でえてきたはずです。それでも、自然の制が働いて、ひどいのは少ないのでしょう。それが人口的な繁殖では無制限な事態が起きるのではないでしょうか。でも、それが困った事態も引き起こすのです。自然では消されてしまうのに、人間世界では活かされて出回ってしまうことも起きるのです。すると篭話のの人のような現象を引き起こしてしまうのです。

 そこで教訓です。何ごとも典型的なもの先ず身につけないと間違ってしまう、ということです。優秀品種は必ずしも値段が高いだけではないのです。