私はホームページに「ストレリチア 優秀品種 一覧」を掲載中です。そこには、それぞれの品種の優れた特性が解説されています。それは、その品種が多くの数の中から選ばれたのは、どこが違っているのか、何が良いと認められたのか、の説明です。
品種の選定には、客観的な評価の基準が求められます。そうでなければ、人々を納得させる事が出来ないからです。最高★★★★★星を受けた品種には、それぞれの優れた長所があることを誰でもわかるようになっています。しかし、評価を下した私には、もっと深いところ、説明が困難な「情感」というか「カン」というか、何とも説明が難しいところにも左右されていることを知っています。これは例えなのですが。
「私を選んで!私は★★★★★星にふさわしいのよ」
と、叫ぶかのように強いメッセージを発している、ひときわ目立つ花に出会うことがあります。集団を構成している個体が放つものは強弱、を含め、様々です。その中から選ぶのは「カン」としかいいようがありません。
美術館の鑑定者が、本物か、偽物かを解説している場面に出会うことがあります。それは素人の私たちに分かる部分についてだけであって、それが、すべてではないでしょう。多分、本物だけが持つ「オーラ」というか「優れた価値が発するメッセージ」が兎に角、説明困難な事柄を感じ取ったことが背景にあるはずと思っています。
ITが進化してくれば、評価の客観的基準までは人間と同じ程度までの作業は、じきに出来ることになるでしょう、しかし、それを越えた、何とも説明が難しい高度な作業は、まだ、しばらくは、人、しかも、修練を積んだ熟練者でなければ為し得ないことにとどまるだろうと思っています。