ストレリチア秘話No.255 ストレリチアの寒害あれ、これ

 ストレリチア栽培で一番の被害は凍らせてしまうことです。でも、くわしくみると、部位によって差があります。真っ先にやられるのが開花直前の蕾です。首の柔らかい部分が凍ってうなだれてしまいます。勿論、苞の中の花びらや花粉も死んでしまっています。やはり、ストレリチアも花粉形成期はデリケートで害を受けやすいのですね。それなのに、蕾がまだ出来る前と開花してしまった時は、もうすこし強いのです。次は葉と葉柄です。凍った後は茶色に変色します。

一番、大事な成長点は寒さに弱いのですが、こちらは隠れた場所にあり、周りを保護されているので、葉や茎よりも頑張ってくれます。小さな苗は、まだ細胞液の濃度が薄く、凍り易いので守ってやれる場所に置かなくてはなりません。

 庭へストレリチアを地植えした場合、冬咲き、春咲きの蕾をつけていれば霜よけをしてやらなければ被害を受けてしまいます。一番、危険な状態にあるのですから。ビニールを掛けるのが理想なのですが、風で飛ばされ易いので、寒冷紗かダイオネットで霜除けすれば守れるでしょう。

 いずれにしても、これらの被害は0℃以下になると起きることであって、1℃までは大丈夫なのです。