ストレリチア秘話No.359 ストレリチア誕生の謎の解読 その1

「世界中のどこにもないような野性的で、神秘的な力がアフリカには存在するようだ。これにはアフリカが人類発祥の地とされていることと関係しているかもしれない。だから、私達にとってアフリカへ行くことは、故郷へ帰ることを意味しているのだ。その地には我々へのメッセージに満ちているが解読は困難である」(ライアルワトソン)

 このワトソン氏の言葉は私の胸に強く響きます。共感出来るのです。私もストレリチアの謎の解読にアフリカを7回も訪れているのですから。地球の地質上の歴史で、アフリカ大陸に起きた5000km以上にも及ぶ裂け目、「グレート リフト バレー」が人類発祥の地とされています。この長い渓谷は、山あり、谷あり、断崖、絶壁も、平野も湖も、火山も温泉も、何でもあり、しかも気象の変化も激しく、刺激的な環境であって、とてもボンヤリとは生きてはいけない土地だったのだ、だからこそ、人類は他の類人猿とは違って、飛躍的な進化を遂げることになったのだ、と言う説があります。その一番南の端が終わった所にストレリチアの自生地がありますから、丸っきり無関係とはいいきれません。

 世に変わった花は少なくありませんが、鳥の姿になぞらえたストレリチアの花は特別な存在です。いったい、どういうわけで、こんな奇妙な植物が生まれたのか不思議でたまりません。答えはどこにもないでしょうから、自分なりの解読をするしかないのです。ストレリチアは人工物ではなく、自然が生み出したものです。従って、そこには意図があったわけではないでしょう。ただし、偶然に生まれたわけでもないでしょう。例え、最初は然に生まれたとしても、陶太にさらされる中で、それだけのものが生き残る、何らかの必然があったはずです。それが知りたいのです。