ストレリチアの良さは栽培に手が掛からないことにありますが、それでも、まるっきり放任してよいわけではありません。特に、ストレリチアが望まない環境に置いた場合は、その取り返しをしてやらなければなりません。
ハウス栽培や冬、室内に取り込んだ場合は、雨にあたらないことで、困った問題が生じます。自生地では雨は、頻繁に降るわけではありませんが、適度な風もあり、時には夜露もうけて、葉や茎は清潔に保たれています。ところが、外気にふれない人工環境では、これがありません。ところが、この当たり前のメンテナンスが受けられないと、いつのまにか被害が起きてしまいます。これは、徐々に起きる現象ですから、途中では気づかず、最終場面になって、やっと目に見えてくるのです
第一の被害はホコリまみれの姿になってしまうことです。でも、処理は簡単で、葉水をかけて洗い流してしまえばよいだけのことです。
第二の被害は葉の裏に起きますアプラ虫、カイガラ虫、ハダニなどの害虫が大発生することです。これは大きな被害です。なにしろ、置き場は、雨、風にさらされることなく、適当な気温で、害虫にとっては天国のようなものですから。対する処置は、たった一つ、ホースの水で吹き飛ばしてやれば良いのです。「ここは天国ではない」と。実は、この虫たちは水が嫌いで、ぬれるのを嫌がるのです。しばらくすると元通りになってしまいますが、そう、頻繁にではなく、思い出したら、やる、程度で十分です。何しろ、環境を変えるわけではありませんから。
これで、ようやく、ストレリチア本来の姿が取り戻せます。