前の章で紹介した「ザ、キング」がオレンジ プリンスの代表なら、こちらはゴールドクレストの代表です。両種、共に、よく似た点があります。
ストレリチアも切り花栽培むけのオレンジプリンスの育成から黄色種の時代に移ってきたので、苗の育成も少なくなり、ゴールドクレストは7000本しか作りませんでした。
その中の最高が、「ザキング」だったのです。株も花も大きく、堂々たる貫禄を示しています。
初めは売る意志はありませんでしたから、地植えのままになっていましたが、ストレリチアの最高の品だけを望むお客さんが現われ、望まれたので、仕方なく掘り上げて鉢植えにしたのです。その後、また一人現われましたので、結局、持っているのは2人だけです。オレンジキングも増えが良くないのですが、こちらはもっと悪いのです。多分、大柄のせいでしょう。結果として、もっと手に入れにくいのです。最初の頃は、そんなに高価ではありませんでしたが、現在では値段の問題ではなくなってきてしまっています。相撲に例えれば、マンデラスゴールドを関脇か大関とすれば、ザ、キングは横綱です。親子の関係なのですが、子は、非の打ち所もなく改良されているということです。
堂々とした姿のストレリチアを望むなら、まず、この品種が最高です。ただし、手に入ればの話です。
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