ストレリチア秘話No.637 ストレリチアの鑑賞法を変えてくれた 「ジャンセア ゴールド スカーレットドワーフ」の功績

 ストレリチア鑑賞の中心は開花時期にあります。つまり、花こそが最大の目的なのです。

幸いにもストレリチアの開花期は長く、切り花にしても、冬なら1ヶ月も保ち、切らずに咲かせれば、寒い季節なら2~3ヶ月も続きます、この長さがストレリチアの特徴なのですが、新品種「ジャンセアゴールド」の登場によって、蕾の段階でも赤く美しい状態が楽しめる時代がやって来ました。これはストレリチアにとって喜ばしい展開です。

 この品種は全体にわたってこのようなことが起きますが、特に「スカーレット ドワーフ」のような、苞の紅色の鮮やかな品種は強く表われます。この品種は開花が遅く、4月中旬に開花しますが、1、2月頃から、既に苞が赤く色づいてきますから、開花期を含めれば5ヶ月も鑑賞できることになります。これはストレリチアにとっては画期的な出来事です。

 現在、起きているのは、このような変異ですが、これからも、どんな面白い事を見せてくれるか楽しみです。ついでながら、この品種は矮性でもありますから、これだけでも。すでに特別な兆候が現われています。