微気象とは、小さな区域での現象を指しますが、それだけではなく、「徴」の名の通りわずかな、の意味もあるのです。この微妙なところがストレリチアの生死を決める重要な点なのです
道の駅保田小学校では、レギーネが元気に育つのに自信を得て、その、すぐ近くにパーヴィフォリアを数株植えました。ところが、この後者は、先ほどには調子が出ないのです。枯れはしませんが生長が鈍いのです。株に貴任はありません。環境にあるのです素人が見れば、条件は同じにみえるでしょうが、私が見ると、今度の場所は、校舎からの距離がほんの僅か、離れていたのです。この差がものを言ったんですね。ハウス栽培や人工の施設に頼るのではなく、自然の中でストレリチアを載培するには、こんな所への配慮が必要なことを思い知らされました。
私の所から数百メートル南西にストレリチアの天国があることを前章に書きましたが今度は同じくらいの距離の北東にある高速バスの回転場のことです。新設の円形の開地の植え込みに数種のアロエを寄付しました。ここは小さな平野で、冷え込むことは分かっていたので、ストレリチアを植えるのは控えたのです。数年して、なんとかアロエが育つのが確かめられたので、寒さに耐えるであろうジャンセアを植えてみました。やっばり、駄目でした。今では小さな一本だけがアロエマルロシーの陰に生きているだけです。国道を挟んだ向かい側の道の駅ピワクラブでは壁際でストレリチアは元気に育っているのに、同じ場所でも、野天の露地では耐えられなかったのです。
ストレリチアが、どこでなら生きられるかは、地域だけで決められるものではありません。微気象の見極めが大切なのです。近頃、千葉県北部の柏、市川で、庭へストレリチアを植えようとする動きが出てきています。成功例を見てのことなのです。ただし、どこでもいいというわけではありません。成功には、微気象の知識が必要になります。