ストレリチア秘話No.318 冬のストレリチア

 2月半ば、自然栽培の我が家のストレリチアの花は活動停止状態です。寒さのせいです。ストレリチアの開花適温は20~25°Cですが、それ以下でも咲かないわけでは無く、日数が余分にかかります。それでも日中の最高気温が10°C前後の真冬では咲いてくれません。でも、停止しているだけで、死んでしまったわけでは無いのです。開花の活動をするか、しないかの境目は15°C位ではないかと思っています。12月半ばから1月、2月までは、この気温に達することは減多にありませんから、どうしても3月がやってくるのを待たなければならないのです。(関東南部)

 ハウス栽培では事情が異なります。夜は低温になったとしても、日中、日が射し込んでくれば、楽に20°C以上に上昇します。ストレリチアの花は、長時間さらされなくてもいいのです。数時間在れば十分ですから、真冬でも楽に開花出来ます。

 鉢植えの場合、葉が付いていたら(付いていなくても)室内に取り込んで花の咲くのを待てば良いのです。環境がよければ(暖房の熱風に当てるのは虐待です)2~3ヵ月は咲いていますから、花が終わる頃は春が来ています。冬越しも何もあったものではありません。花を眺めている内に冬が過ぎてしまうのです。

 ストレリチアは、冬の低温下では、活動停止状態に近いですから、日光は少なくても耐えられます。真っ暗闇では困るでしょうが。花がなくても、野外で凍る寒さにえるよりは、よほど有り難い待遇です。

 やがて春が来たら野外に出します。一般の植物では、霜を基準にして「八十八夜の別れ着」(ゴールデンウィークに当たります)過ぎとしてきましたが、ストレリチアは強いので4月に入れば大丈夫でしょう。〔関東南部〕野外に出して日光を浴びせ、雨にうたせれば、冬の埋め合わせは十分です。