ストレリチア秘話No.571 ストレリチアと雑草 その1

 雑草には、ほとほと、手を焼きます。ストレリチア栽培の相当な部分を占めるほどです。

 害虫と違って、直接の被害は、あまり、ないのですが、それでも邪魔者に違いありません。

 ストレリチアの栽培地や鉢は、雑草にとっても快適な生育地ですから、あらゆる種類の草本が侵入してきます。植物の世界だって弱肉強食で、新しい植民地を見つけたとばかり、勢力争いが始まるのです。これは仕方ないことだ、自然の仕組みなのだから、といっているわけにはいきません。我々はストレリチアを守らねばならないのです。

 雑草にも数多くの種類があります。中でも、風に乗って種子が運ばれてくる、メヒシバ始め、葉草(はぐさ、葉は茂るが、根は大して強くない)は、大量に発生しても大したことはありません。抜き取ることが簡単だからです。

 これに対して、したたかな戦略をもった雑草こそが困りものなのです。彼らはストレリチアと同じ生活歴で武装していますから、他の雑草なら枯れてしまうような乾燥にも耐えてはびこります。その強さは根にあります。地下茎、根茎、塊茎、球根に養、水分を蓄えています。地上部の葉をむしり取られたって平気で、次を伸ばしてきます。

・カタバミ

 困りものの代表です。種子がはじかれて飛んできますから、台に置いた鉢でも簡単に届いてしまいます。種子を多く作りますから、気がついたころは叢生状態となっています。根に水を貯めていますから、乾燥に強く、他の草が枯れても平気で生きられます。若い内は取りやすいですから、早めの処置が必要です。

・紫カタバミ

 やさしい姿とは裏腹にしたたかです。小さな塊茎を数多く作りますから、植え替え時に広まってしまいます。花が赤く、キレイなので鑑賞用として入ってきたとされていますが、迷惑、この上も無く、私の地域では、通称を「イケない草」と呼んでいます。地中深く、塊茎を作りますから、取去るのは簡単ではありません。植え替え時がチャンスで、丁寧に取り、ヘラで潰します。そのままにしておけば、生きて殖えてしまいます。私は、目の敵のように見つけ次第、やっつけるようにしています。そうでもしなければ、とても勝ち目が無いからです。

*用具

ピンセット、ヘラ(洋食ナイフが便利です)移植ごて