ストレリチア秘話No.635 柔らかな色調のストレリチアが登場

 ストレリチアの変異も様々な形質が現われて来て驚かせてくれています。こう変わり種が次々に現われる様ではストレリチアのコレクションも量を多くしなければならなくなりそうです。

 今度の新種は、今までのストレリチアには無かった柔らかな、明るい色調の紅色です。今までの優秀品種は皆、濃色でした。薄い色であっても葉緑素が入るので柔らかいとは言えませんでした。それが最近、登場してきたジャンセアゴールドの中に、この柔らかな色調が多く現われて来たのです。これは交配親のパービフォリアセトラーズ パークの遺伝を受け継いだものです。無葉系にも出ますが、どちらかと言えば、小葉やパービフォリア系に多く出ます。中には★★★★★星の優秀花もあるほどで、優れた花が多いようです。無葉種ほどの高値をつけていませんので手に入れやすいといえるでしょう。濃い色が好きな人には物足りないかも知れませんが、今までになかった色調なので価値は高いと言えるでしょう。

 前にも述べましたが、近頃は次々に新品種が現われてくるので、のんびりしていられません。何だか喜んで良いのか、忙しくなったと嘆くべきか、とにかく、時代の変化に驚かされることがしきりです

 この品種は名称は「ジャンセアゴールド小葉系』とも呼ぶべき系統で、片親の「バービフォリアセットラーズ パーク』には、よく似ていて、花はやや小さく、葉は親より少し大きめが多く、葉柄は細く、扱いやすい草型で中型が多いが、矮性まであります。花も姿も今までのストレリチアにはなかった面白い傾向の品種といえましょう。変わったストレリチアを望む人々には喜ばれることでしょう。ジャンセアゴールドの3代目からの出現ですが、未だ、これからも変わり種がでてくるかも知れません。つまり、未知の傾向を持ち合わせているともいえるのです。