ストレリチア秘話No.730 ストレリチアの温度の感じ方は地上部と地下部では違う

最近はストレリチアの地植え、庭園植えが多くなってきました。これはストレリチアの利用価値が高まることですから歓迎すべき現象です。

 それにしても理解できない事柄に首を捻っていましたが、ここの所へ来て、納得出来る説明が出てきました。それは植え込みに成功した地域が東京都や千葉県北東部の松戸を中心とした地域で、露地での鉢植えは困難である筈の地域だからです。この成功には、地植えと鉢植えの違いを証明しなければなりません。

 ストレリチアの地上部の葉や柄は大気の気温にさらされています。夏は暑く、冬は寒いのです。ところが根は地中で一年中、温度変化の少ない、しかも暖かな環境の中に生きています。ここが大きな違いの基らしいのです。少々、寒い地域では、鉢植えでも根は外気の低温にさらされますから、凍ってしまいます。でも、同じ地域でも地中は暖かいので根は平気なのです。

 地上部が少しぐらい寒害を受けたとしても、枯れない程度であれば、春が来れば、また復活出来ます。原因は、ここにあったのではないでしょうか。これは今までなかった知見で、もし、そうだとしたら、大いに勇気づけられることでしょう。

 ついでに蛇足を加えますと。ストレリチアは、夏の 40°Cの高温にも耐えますが、そうなると果たして光合成は出来ているでしょうか、ご苦労様な疑問です。