ストレリチア秘話No.644 あなたはストレリチアに何を望みますか?

 私たち人類だって生物の一員です。生物とは弱い存在で、自分一人では生きてゆけないのです。ストレリチアを愛する人は、ストレリチアと親しく付き合う事は、必ずしも面倒をみてやっているだけではありません。何らかの形で私たちもストレリチアから恩恵を受けているのです。それも必ずしも誰も同じではなく、人によって違いがあるのも面白いところです。

 水やり、肥料やりをすることで、自分の困った気分が癒やされる人も居れば、ストレリチアを眺めているだけで落ち着いた気分を取り戻せる人もいることでしょう。わたしたちがすべきことは、どうすることによって自分とストレリチアが良い関係を築くことが出来るかを発見することではないでしょうか。私の所を訪れる多くの人のように。「私は葉のあるレギーネが好きなんです」と言う人も居れば、「いや、私は手の掛からない丈夫なジャンセアの方が好きなんです」という私のような存在でも、何ら差し支えありません。「世界中の誰も持っていない特殊なストレリチアが欲しいんです」と言う望みの人もいれば、「私は年金生活者ですから、それで買えるぐらいのストレリチアでいいんです」との人でも良いんです。

 ことはストレリチアと人との関係にあるんですから。ただ、ストレリチアの専門家として言わせてもらえるなら、「その人にピッタリのストレリチアであればいいんです」ということになります。