ストレリチアについての人々の好みは様々です。株を販売する立場から見た、お客さんの反応をお話ししてみましょう。ストレリチアの草丈は、高性から矮性にいたるまでの広がりがありますが、一番、多く望まれるのは小柄な系統です。中には堂々とした大柄な株を好む人もいますが、割合からいけば小柄な株を選ぶ人の方が多いようです。この現象は我が国、日本に特有のようで、狭い住宅事情によるものと思われます。
このことが意味するのは、大柄なストレリチアの需要が減った、ということではありません。大きな、とは言えないまでも一戸建ての家屋では、堂々とした大きなストレリチアが似合うことは間違いありません。小さなストレリチアが求められるのは、もっと狭い空間だからなのでしょう。
しかも、求められているのは、本当に小さな矮性のストレリチアではなく、70センチから1m程度の、「やや矮性」が多く、もっと小さい矮性、極く矮性ではないのです。これはここまで極端なことは望んでいない、ということもありましょうが、ここまで小さなストレリチアがあることが知られていないということもあるでしょう。
それにしても、これだけの要望に応えられるだけの品揃えができるようになったことは大きな進歩です。10年、20年前までは無理な望みだったのです。