ストレリチア秘話No.197 ストレリチアを庭に植える その1

 近頃、ストレリチアを庭へ地植えすることが多くなりつつあります。今までストレリチアは寒さに弱く、戸外の地植えは、とても無理だろうと考えられていたのですが、いざ、やってみると、意外や意外、無事に育つことが多いことに気がついたのです。これを見た人がまた成功する、それが次々に広まってきたのだろうと思います。

 もし、地植えが可能なら、ストレリチア栽培にとって、こんなに嬉しいことはありません。鉢植えでは、水やりの作業を欠かすことは出来ませんが、地植えにすれば、水は雨まかせ、余分な労力は一切なし、自生地、南アフリカのように、どこでも植えることが出来る、夢のような庭園づくりが可能となるからです。

 でも、やはり、叶えられない条件が一つだけ、ついて回るのです。それは花が多く咲く季節の冬に咲かせることが難しいことにあります、ストレリチアの開花の適温は25℃ですが、気温が20℃を越えれば順調に開花します。せめて15℃を越える日が続いてくれればな㎜とか開花にこぎつけることが出来るのですが、我が国の冬では、そうそう望めることではありません。せっかく伸びた蕾も春まで待たされてしまいます。これが待てずに途中で凍ってしまうことも多いのです。

 冬でも地植えの花を見るには、それなりの対策が必要となりませ。寒さ対策だけなら寒冷紗やネットを被せるだけで済みますが、日中の温度を上げるにはビニールをかける必要があります。でも、あまり大げさに考える必要はありません。開花の適温に合わせるのは、そう長い時間で無くとも良く、最低2,3時間でも何とかなりますから、立派な設備でなくても十分です。ただし、風に飛ばされないようにしなければなりません。

 どこで地植えが可能なのか、やってみなければ分かりません。まず、テスト栽培をやってみることです。