今まで述べてきた方法では、まだ完全とは言えません。なにしろ気候状況が違う所へ地植えしようとするのですから、それなりの手立てが必要なのは当然のことです、一つだけ道があるのですが、事は高等技術に属することといえましょう。
先ず心得なければならないのは、ストレリチアであれば何でもよい、と考えるのは捨てることです。つまり、ストレリチアの性能が適したものを植えなければならない、ということになります。冬の寒さで蕾が凍るなら、その時期には花を咲かせず、ずれてくれる系統を選べばよいのです。つまり、寒さが来る前に、さっさと咲いてくれる早咲き種か、或いは冬の寒さがすぎてから咲いてくれる遅咲き種を選べば、この危険な季節を避けることができます。
この難しい選択に応じて株を提供できる所は、そうそうあるわけではありませんが、専門の所では十分に可能です。ただし、このような高度な注文を付けるのに、それが高い、安いを言うのは筋違いというものです。
とにかく、どんな難しい問題にも、専門家は解決の道筋を探ろうとしています。
