ストレリチア秘話No.213 ストレリチア開花が分散するメカニズム

 ストレリチアは年間、10ヵ月にも亘って分散して開花します。ちょっと考えると花芽が顔を出すのも、それに合わせて分散しているのか、思われますが、実は、そうではないのです。

 花芽の、ごく早いのは7月から出てきますが、大部分は8月、9月に集中します。遅れて10月にはジャンセアの遅咲きぐらいで、それからは、もう花芽は顔を出して来ることはありません。つまり、花芽が出るのは三(み)月ぐらいの間なのです。

 早く出たものは暑い季節のため成長が早く、急いで開花しますが、9月に入って涼しくなっての花は生長が急に遅くなり,特に寒い冬に掛ると、ぐっと遅れてしまいます。夏の花は二ヵ月ぐらいで咲いてくるのに、遅れた花は半年以上も掛ってしまいます。ストレリチアの開花が分散するのは気温の変化が、そうさせているのであって、ストレリチア自体がそうしているのではありません。