ストレリチア秘話No.222 建設残土は大きな障害となる

 都市部にてストレリチアの地植え栽培が盛んになるのは目に見えています。ストレリチアは現代の都市空間にはぴったりの姿をしていますから、誰でも植えたくなるのは間違いありません。 それに近頃の都市部は大きな建物が並び、人口も多いためにヒートアインド現象が起きてストレリチアが露地でも楽に生きて行かれる気象条件が整ってきてもいるのです。その上、 現代の建設工事は昔とは様変わりして、平地が開発されるだけでなく、スクラップ アンドビルドで再開発が多いのです。 こうなると、 古いビルを解体した大量のコンクリートが出てきます。 遠くまで運んで処理するのは経費が掛りますから、 近くの埋め立てに使われるのが多くなるのは確かでしょう。 結果として、整然とした都市空間が出現してきます。 しかし、それは表面上のことなのです。 事の良否は、最後の仕上げ、 植物の植栽できまります。 果たして、 植物が生きられる土壌を備えた施設がどれだけ残るでしょうか。 建設関係者は, それでよしとしても、それが植物も育たない環境であったとは、と大きな問題となることが予想されるのです。

 以前にも述べましたように、建設残土の土地を、植物栽培を可能にするのは大変なことなのです。先走ったことを言えば、将来のストレリチア栽培の最大テーマは、「建設残土の上で、 どうしたらストレリチアが栽培できるか?」 ということにもなりかねません。 或いは、どうにもならず、 鉢植えを置くしかない、なんてことも。

 人間のやることに 「完全」はありません。必ず起きてくる不備を取り繕ってくれる人が出てくれることが望まれます。