ストレリチア秘話No.347 ストレリチア栽培で困る事「鉢が抜けない!」

 ストレリチアの栽培は楽で、手が掛からないのが特徴なのですが、それでも時によっては困ってしまうこと事も起きます。これは、まあ、仕方ないことでしょう。ストレリチアの鉢植えは2年毎の植え替えが良いのですが、それでも、うっかり、3年も、4年も放置してしまうことも起きます。さあ、これを、いざ、植え替えしようとなると大変です。今までの付けを精算しなければならなくなってしまうのです。

 ストレリチアの根茎の育ちは、呆れるほどすごくて、鉢いっぱいに、とぐろを巻いて、時には鉢を割ってしまうほどです。ゴムのハンマーで緑を叩いて抜くのですが、根が廻りすぎたものは、そう、簡単には抜けてくれなくて、お手上げとなってしまいます。いくら叩いてもビクともしないので、仕方なく杭を立てて鉢の緑を逆さにぶつけます。これで大抵の難物は始末が付きますが、それでも、時には、どんな手立ても受け付けない強情な株も出てきます。もう、こうなると鉢を割るしか方法はありません。

 こんなことが起きますから、ストレリチアの鉢植えには、高価な陶器製を使うわけにはゆきません。滑らかな肌のプラスチックの鉢が一番です。これなら、抜くときに滑りが良くて問題ありません。通気性がないことなど問題になりません。ストレリチアの根の生長はすごいのです。もう一つの方法は、高価な鉢に直接、植えるのでは無く、柔らかいビニール鉢に植えて、それを良い鉢へ収めることです。但し、この場合も、根が廻り過ぎると抜けなく事も起きますので、あまり長くは入れて置かないに越したことはありません。

なお、鉢のデザインにも留意が必要です。抜きやすい構造が第一で、凝ったデザインは困ります。