ストレリチア秘話No.430 複数の環境を用意すればストレリチア栽培の幅が広がる

私のストレリチア栽培場は、一は台風でガラスを飛ばされ、骨組みだけとなったハウスに霜除けとしてダイオネットをかぶせた施設で、もうひとつは露地栽培で、片や軒下、もう一方は露地で霜除けを掛けただけの簡単なものです。面白いのは、この3カ所の環境の違いがストレリチアに微妙に影響を与えていることです。

 主(メイン)となっているのは骨組みだけとはいえ、ハウスで、風や霜に守られて安心していられます。しかし、これだけだと、単調な成育だけに固定されてしまいます。いろいろ、変化を望む私には不満なのです。そこで露地栽培の2カ所が別な成育状況を提供することになるのです。

 ストレリチアは鈍感とはいえ、少しは環境の変化に応じてくれます。ストレリチアは3カ所、それぞれ、気温の差がありますから、同じ品種であっても開花期がずれます。これが貴重で、面白いところなのです。その他、露地の方が環境が厳しいために、硬く、締まって出来る事も挙げられます。何よりの利点は、経費もわずかで、災害に強いことです。

一つ欲しいのは、密閉できて日中の温度が上げられるハウスですが、強風の被害を受けた記憶が消えないために実行する気になれず。あの頃は「こうだったなあ」と追憶するだけにとどまっています。