我が国、日本の一年は四季に分れますが、ストレリチアにとって一年は、自生地や他の国での亜熱帯や各地のハウス栽培では二季であり、暖地の自然栽培では三季となります。
二季の栽培では、晩春、夏、初秋は生長期であって、花はわずかしか咲かず、株の生長に専念します。中秋から冬、仲春は開花の季節で、生長はわずかです。暖地の自然栽培では、12月中旬から1月、2月の真冬、3月中旬の約3ヶ月は寒さのために生長は休止状態で、開花は暖かい日が巡って来た時だけ、わずかに見られるだけとなります。亜熱帯は、地域によって気温の差が影響し、熱帯では季節感がなくなってしまうのです。
このようなわけで、ストレリチアは、普通は生長期と開花期の二季があるとみてよいでしょう。このリズムが体に組み込まれていて、それが、土地による気温によって表れ方に差が出てくるわけです。
その中でも、一番、無理なく進行するのが、自生地と各国のハウス栽培です。ハウスの場合は、日中の高温が有り難いのであって、夜は凍らない程度の保温で十分です。それ以上、温度を上げたからとて、いいことがあるわけではありません。無理に高温を保てば、二季の感覚を狂わせ、熱帯と同じ環境にすることになります。