ストレリチア秘話No846 選抜された原種なら 尚、貴重です!

 前章をはじめ、今までにもストレリチア原種について述べてきましたが、今までは概論に終わっていたことを反省しています。やはり、もっと正確なことを知らせなければと思い直しました。

 私は最初に自生地を訪れたころは、何もわかっていませんでしたので、自生地のストレリチアは、すべて、昔ながらのものが残っているものとばかり思っていました。ところが、あちら、こちらと巡り歩いていると、昔、ご先祖が自生地で、これと目を付けて掘り上げ、持ち帰ってきたものだと紹介されたものに多く出会い始めたのです。植物園や公園には、優秀品として寄贈されたものも多くありました。つまり、長い間に選抜が行われていたのです。

こんなことから見直せば、現在、自生地に残っているのは、すべて残り物とはいえないまでも、優れたものは少なくなってしまっているのではないかと思えるのです。優れた原種は自生地にはなく、別の場所に保存されていると思わなければなければならないのです。すでにわたしのところでさえ、「ゴールド A」「マンデラスゴールド」「ジャンセアユイテンハーグ」と3種も来ているのですから。

 原種といっても、ピンからキリまであります。やはり、選抜された優秀品でなければ良品とはいえません。

 それでも、人が生み出したのではなく、自然の作品としての価値は偉大です。