ストレリチア秘話 No.11ストレリチアの花は何輪、入っている?

クウレハ川自生地

 ストレリチアの花は、萼片3枚、花弁が1本で、1セットとなっています。これは1輪と数えても良いでしょう。では、いったい、この1セットが何輪、入っているのでしょうか。

 これは株の栄養状態にかかっています。やせた苞では、3輪ぐらいしか入っていませんが、丸々と太って、充実した苞では数が多く、私が知る限りでは9輪が最高でしたから、限界は10輪くらいかな、と考えています。

 有茎種では、少々、事情が変わって、苞の数が多いのです。最初の苞を親とすると、子、孫、曾孫と次々に出てくるのです。勿論、その中から花のセットは出てきます。このために花の寿命は長く、半年近くまで咲き続けます。

 レギーネにも、この遺伝は少しは伝わっているらしく、秋の栄養十分な苞からは子供が出てくるのは珍しいことではありません。それも、冬から春二かけて疲れが出てくる頃になると、姿を見せなくなってしまいます。さすがにジャンセアでは見かけません。

 花、1セットの寿命は季節によって違いますが、普通は1週間から10日ぐらいです。ストレリチアの花が長持ちするのは、このセットが次々に出てくるからなのです