ストレリチア秘話 No.13 ストレリチアの花の品質

クウレハ川自生地

 ストレリチアの花芽が顔を出してくるのは、早いのが6月からで、遅いのが11月まで続きます。暑い季節にでたものは成長が早く、2ヶ月ぐらいで咲くのにたいし、遅咲きは半年もかかってしまいます。

 実は、このことが花の品質に大きく関わってくるのです。暑い季節の花は、早く育つために充実が間に合わず、貧弱な花になりやすく、その後、涼しい季節なると十分な養分が得られた花となります。つまり、しっかりした花は11月~2月頃が多いと言えましょう。そして、春~初夏へかけての花は、株の養分が少なくなっているために、細くて貧弱な花が多くなってしまいます。

 花の色の善し悪しは高いレベルの話としてさしおいて、生花として、切り花の評価の基本は苞が丸々と太った花を良し、とすることです。苞が太っている、ということは、中に入っている花の数が多い証拠であり、結果として長持ちする、ということになるのです。