ストレリチア秘話 No.17  ストレリチアの花の新鮮度

 これは高度な技術です。このことを身につければ、あなたは、いっぱしのストレリチアの専門家と言えるでしょう。私がストレリチアの交配、育種をしているために見えてきたことがらだからなのです。

 ストレリチアの花の新鮮度は、青紫色の花弁の先端にある花柱、つまり、メシベに表れます。ここがクリーム色でネバネバしていれば、花粉の受け入れ可能を意味していますから、生きている、と言えるでしょう。反対に、黒く、干からびて、粘り気を失っていたら、もう、寿命を終えて死んでしまった、ということなのです

 普通、1輪、2輪の開花までは順調なクリーム色なのですが、3輪目が出る頃になると、最初の一輪目の花のメシベは死んで黒くなってしまいます。しかし、困ったことも起きます。開花時の環境が悪いと、1輪目で、もう、黒ずんでしまうことも起きるのです。

 ストレリチアの切り花を購入する際、この点を確認すれば、最良の状態の花を手にいれることが出来るでしょう。ただし、黙ってすべきなのです。なぜなら、花屋さんだけでなく、出荷する栽培農家も、このことを知らないことが多いのです。自分だけが心得ていれば、無用なパニックを起こさないですみます

クウレハ川自生地