私は年間を通して大量のストレリチアを扱います。その中でも、ジャンセアを扱うときは、ホッとして気が楽になるのです。傷つきやすく、痛みの目立つ葉がないこと、無理な株分けをしても、そう、簡単には弱らないこと、つまり、扱いに気をつかわずにすむのです。少々、手荒な事をしても平気なのです。こんなに楽な扱いができる植物は、そうそう、あるものではありません。
それなのに、初心の人は手を出したがりません。植物は葉があるもの、の思い込みから、違和感をもってしまうらしいのです。自分の好み、とはいえ、深く考えてみれば、案外、根拠は薄弱なことも多いのです。この場合、ただ、見慣れていなかった、というだけのことでしょう。
こんなに丈夫で扱いやすいのに、岩のような無機物ではなく、立派な生命体である植物なのです。慣れてくればジャンセアの良さが分かってきますよ。