ストレリチア秘話No.29 江戸っ子を超えたストレリチア

 この写真はジャンセア ゴールドで、花が出過ぎて困った株です。この系統は親株のジャンセア ゴールド2代目 パービフォリアの遺伝を受け継ぎ、花立ちの良いのが多いのですが、中でも。これは別格。まだ若くて、小さな株なのに、何と、花が4本も出てしまったのです。

 でも、良いことずくめではなかったのです。4本の花の中で咲いたのは1本だけで、残りの3本は、途中で生育がとまり、咲かずに終わってしまいました。つまり、「花芽を伸ばせ」との指令が出て、生育を始めたものの、途中で養分がなくなってしまい、補給がつかないので花を咲かせ切れなくなってしまったのです。これは江戸っ子どころではありません。10回払いの家電製品を買ったはいいが、5回目までは払えたものの、6回目からの払う金がなくなってしまった、ということなのです。

 花立ちの良い系統の中にも、こんな極端なものも出てくるのです。何年たっても花が出ないと嘆いている人には、想像することすらできないことでしょう。

 これにこりて、来年は 、ほどほどの花立ちを願っています。