植え込み用土の最後は軽石です。榛名山産が多く出回っているようですが、どこの産でも皆、似たようなものでしょう。火山性の小さな岩の粒ですから、崩れにくく、繰り返し使うことが出来ます。空気を含み、粒状で通気、水はけもよく、この点では、文句ない条件を備えていますが、欠点は、水や肥料分を、長く止めて置けないことです。この為に肥料は多くやらなければなりませんし、ミネラル分も不足します。
このように欠点も多いのですが、私の所では、ジャンセアに多く使っています。乾燥に強いから、向いていると思うからです。軽石は土より清潔で、ベランダ、玄関、室内に置いても差し障りが少ないのですが、欠点はあります。それは、大きく育つこと、よく殖えることでは、土植えには敵わないことです。つまり、私の所のジャンセアは、こじんまりとスリムなのです。
なぜ、こうまでするのか、といえば、私の所のストレリチアは、いつかは、どこかへ嫁にゆく運命にあります。どんな環境に置かれても、少々、手荒な事をされても、放って置かれても、耐えられるような姿にしているからなのです。一口にストレリチア、といいますが、植える材料によっても、栽培の仕方によっても、様々に姿を変えて見せます。そこには、栽培する人の姿まで表れてしまうのです。
これがストレリチア栽培の妙味である、といえましょう。