私たちは、暑さ、寒さ、そのほか、様々な環境への感覚を身につけています。これは生きていくための当然のことですが、ストレリチア栽培家としては、ストレリチアがどう感じているか、の感覚も身につけたいと考えています。
例えば、冬の寒さの場合、人としての寒さの感じは分かっても、それがストレリチアが凍ってしまう寒さ、かどうかまでは分かりません。そこで研究された理論に頼るのですが、理論は、直ぐに行動に結びつくわけではないので、必ずしも適切な行動が取れるとは限らないのです。これが感覚にまで及んでくれていれば、間違いなく処置することが出来ます。つまり、私たちは研究の結果を理論として受け取るだけでは不十分で、それが感覚にまで仕上げて、初めて役に立つ、ということなのです。ここまで至るのは容易なことではありません。
普通は、何回も枯らしてしまう失敗をくり返して、やっとで身につけるのです。
やはり、感覚にまで育て上げるには、経験を積み上げるしかないのでしょうか。