ストレリチア秘話No.98 ストレリチアは鎧を着ている 

 私の所では、ストレリチアは、軒下、ベランダ、はたまた通路に至るまで、所狭しと置かれています。このために、台風や冬の西風を受けると、ただでは済みません。吹き飛ばされて、転がってしまうのは、いつものことです。それでも、そこへ置くことを止めないのは、他に置き場がないこともありますが、それだけではなく、強風の吹いた翌日、転がった鉢を起こして元通りにすれば、何事も無かった姿になるからです。これくらいでは、ストレリチアは大して傷つきはしません。なにしろ、硬い鎧を着ているからです。

 自生地の厳しい環境を生き抜くために、ストレリチアの体は、少々のことではビクともしない構造になっています。その上、この鎧は害虫の食害からも守ってくれています。

 それでも、誤解してはいけないのは、それは外側だけのことであることです。表皮の下は、一般の植物並にデリケートであることには変わりはありません。ただ、鎧を着ているだけ、なのです。