初夏から秋までは、ストレリチアの花は無く、成長期です。この季節、私は、いつも、同じ思いが浮かびます。花の或季節には、あれほどあった、お客さんの反応が、パッタリ途絶えてしまうことです。ストレリチアを扱う側から見ると、実は、この季節がチャンスなのに。お客がなくて落ち込んだ気分の売り手は弱気になっています。ストレリチアは工業製品とは違って、1年中、値段が安定しているわけではありません。随分、曖昧なところのある、いわば、昔風なものなのです。だから、シーズンを外せば、以外と安く手に入ることもあるのです。
この季節、花は見ることはできませんが、評価の定まった品なら関係ありません。それに、お客が少ないのですから、売れてしまって品切れになる心配も無く、多くの中から、自由に選べる長所まであるのです。
それなのに、大部分の人は、大勢の人が動き出すまでは、動こうとはしません。世の動きに流される、人の習性なのですね。ストレリチアを愛する人は多くいます。しかし、年間を通して関心を持ち続ける人となると、そうそう出会えません。季節によってストレリチアに対しての愛情が変化せず、いつも変わらず愛してくれる人。これこそ、ストレリチアにも愛される人、といえるでしょう。