ストレリチア秘話No.110 自生地と栽培地との気候のずれ  その2

 この「びわの寒害の原因」の話をしても取り合ってもらえません。それは私がびわの栽培をしていないし、また、これに対する解決策も持っていないからです。目の前の被害を食い止めれば良い、原因を知っても役には立たない、と考えているようです。

 ひるがえって、私は、ストレリチアでは原因を知ることが第一歩、と考えています。どうして、こうなってしまうのか、が分かれば、対策は期待できます。たとえ、現在では無理でも、やがては生まれてくる可能性があるのです。

 今、私の一番の関心は、施設に頼らない栽培で、生きるか、死ぬかの境目、これをどう、しのぐか、ということです。これを探るには、ストレリチアと環境にどんな関わりがあるかを知ることなのです。これが進めば、栽培はもっと楽になり、広がりもおきてくるでしょう。

 第二は、施設がなくても栽培が出来るようになっても、そこでは、冬、花を咲かせられない、という難問も控えています。このためには、あらゆる可能性を試してみることが必要になるでしょう。