ストレリチア秘話No.116 ストレリチアと共に生きる その2 「進む先には」

 栽培家のレベルが上がるにつれ、次々に優良品種の入手が始まります。困難な道を進まなければなりなくなってしまったのです。資金の問題が登場してきます。これは、東洋ランや盆栽のハイ レベルの品に比べれば、ストレリチアは安くつく、とは思うのですが、それも人によりけりで、大きな壁であることは仕方のないことです。

 趣味の道に金がかかるのは、珍しいことではありませんから、これをどうにか突破してコレクターとなる人が何人も出てきます。私が知る限り、世界の中では日本だけの現象です。ただ、首をひねりたくなるのは、少数ながらも出てきた高度な趣味の人が、いつのまにか消えてしまうことがあることです。ストレリチアが、まだ、盆栽のように古い伝統を持っていないからかもしれません。それにしても、次々と目にする優秀品種を入手し続けるのは大変なことには違いありません。

 ストレリチアを栽培するには、ある程度のスペースが必要です。しかも、それはストレリチアの要求にかなっていなければなりません。また、長生きする植物ですから、息の長い栽培をしなければなりません。あれや、これやで持ちこたえるのは容易なことではないのです。